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  映像用電子技術の新たな地平へ
−マルチメディアの世紀を先駆けた男たち−
第8話 液晶化時代への挑戦、バックライトユニット。
 液晶は自ら発光することはできない。そこで通常、ランプを使って光を背後からあてることで視認性を確保している。この光をあてる仕組みがバックライトユニットだ。そのバックライトの小型化を「なんとかできないか」というのである。ポイントとなるのは、ランプを駆動させるインバータ回路。同様の要請は、別個のメーカーからも相次いでいた。  
 技術的には心当たりがあった。シチズンミヨタでは、従来の閉塞磁束型とはまったく違う新しい方式を導入開発し、特許取得に動いていたからである。開放磁束型と名付けられた新方式は、ペンシル型のフェライトコアに極細巻線を使って構成される。機構的にシンプルなうえ、効率がよくローコスト。しかも小さくできる。  
 これを軸にバックライトユニットとして開発することで、小型化・省電力・低コストというメリットが打ち出せる。ライトを反射させる導光板を独自開発すればさらに製品特徴が明確になる。  
 小さくするのは得意中の得意。とにかくトライすることだと、開発スタッフに声をかけたのである。生産技術課長(三浦)が「忙しいだろうけど、合間にちょっと手伝ってくれないか」と個人的に声をかけ、それを実際に開発し、営業に結び付けてしまうパワーは凄い。会社のオフィシャルな開発テーマに載る前に、スタッフの横のつながりで実現してしまうあたりは、組織横断的な社風を持つシチズンミヨタならではのエピソードである。
 

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